まるごと立川談志…5時間版…目が疲れた
正月にNHKで再放送した立川談志の番組を母に頼まれて録画しておいたのでそれを見る事にした。平日だが仕事を休んで午前中に健康診断に行ったのだ。昼には帰れたので午後から一気に見た。
新春蔵出し!まるごと立川談志
1月3日(土)総合 午前0:00〜4:50 (2日深夜)
立川談志、73歳。何とも強烈な人生を送ってきた。16歳で弟子入りし、抜群の記憶力と抜群の話力で26歳で真打ち昇進。若くして四天王と呼ばれるがそれにも飽き足らず、47歳の時には落語協会を脱退して立川流を創設。と常に暴れまくってきた「反逆児」だが、いつしか古希をすぎ、老境を迎えている。
しかし、「老い」は「衰え」ではない。飄々と斜に構えつつ、反骨精神は健在。そして、落語界へには辛口な落語への愛情。古典落語へのこだわりと、常に進化を求める落語観……これだけ有名なのに、その実態を容易に把握できない人物・立川談志。その人となりを知る多彩なゲストの証言、そして密着ドキュメント、高座の姿などを通して、2009年の新春の夜、長時間にわたり、落語界の鬼才天才・立川談志をまるごと堪能する。
ハイビジョンで放送し好評を博した「立川談志まるごと10時間」を再構成。傑作落語や弟子・悪友のてい談などで、話芸と人物の魅力に迫る。
【第1部】0:00?司会・爆笑問題▽0:07談志落語入門▽0:24名演・やかん▽0:49悪友爆笑てい談▽1:06パックンと銀座散歩▽1:11名演・へっつい幽霊▽1:46名演・芝浜【第2部】2:35?司会・立川志の輔▽2:39密着ドキュメント撮りおろしに挑む▽2:56チュートリアル徳井インタ▽3:02名演・粗忽長屋▽3:26立川流・弟子大集合▽3:45山藤章二インタ▽3:55撮りおろし・居残り佐平次
という内容。はっきり言って私は「作品」が好きだ。逸話とかエピソードとかにはあまり興味はない。落語家なら落語さえ面白けりゃいいのだ。それ以外の部分に興味はない。2005年の大晦日、紅白の最中にMXTVでは談志の芝浜をかけた。それがスゴク良かったんで(再放送してください)母に言われるまま黙って録画。
「やかん」
「へっつい幽霊」
「芝浜」
「粗忽長屋」
「居残り佐平次」
と五つも演目がある。ラッキー!…でも結論を言っちゃうと、どれもイマイチだったのさ…母は何度か生を見ていて「談志はすごく面白いよ…ちゃんとやった時はね…下ネタに走り過ぎた時とまくらが長過ぎなきゃね…」とよく言っていた。一応彼のまくらや中で入れるネタ?に私はほぼついてゆけるけど(不思議なネタ入れるよね…)、そういうこっでもなく、単純にテンポとかムードとか、そういうものの問題なのね。私にはあのテンポはちっと早い。あのテンポでやるんならもう少し喉を滑らかにしてくれないと。喋りがノイズ化して眠りを誘ってしまうのよ。音楽でもそうだけど、自分のテンポとズレてると星一個マイナスなもんよ。「居残り佐平次」は、お客がいるといないじゃ、やっぱり違うな…という感じ。言葉を使う芸は、「演る」部分と同じくらい「語り」の部分がある。オペラもそうだけど、「語る」部分は、聞いてる側との駆け引きでもある。駆け引きと言うと知らない人には誤解されるかも知れないけど、綱引きというか、舞台上の芸人(歌手)に操作されてる快感に、さらに綱を引いて、その綱の手応えにさらに綱を引き回すみたいな、言わば語り手と聞き手は、ダンスのパートナーみたいなもんなのよ。バランスよく振り回し合う快感(笑)があるのよ。やっぱりその意味で「居残り…」は途中で息が乱れたな、気抜いたな、階段一個上がり損ねたな、みたいな感じだった。だって寝ちゃったもん。私も母も。上手いよ、上手いんだけどね。外れたもんは外れたよ。でも、たぶん本人も解ってて、締めの効かなさも予想した上であの締めなんだろうな。その反射神経と言うか読みの早さ、それはもうクレバーなもんで。感心するけど。
そうは言っても「芝浜」に泣いたけどね。MXの時よりもさらになんかウエットになってた気がする。あの夫婦は、どういう年齢設定なんだろう?若いのか?若いんだろうな…「居残り佐平次」と「三枚起請」とでフランキー堺の代表作となった映画「幕末太陽傳」が出来たように、「芝浜」も誰か映像化しないかねぇ…? アルコール依存症のところを凄惨に描いたりしても面白いんじゃないかな…落語が今に命脈を保ってるのは、人間心理の機微をついてるからなんだよな…今Wikkで見たら1910年のサイレント映画からから1926年のマキノまで5本も映画化されてるわ。そりゃあそうよね、ほっとかないよね、これほどのネタ。でも1926年からもう80年以上経ったし、そろそろもう一度どうなんでしょう?
全然関係ないけど、談志の顔がだんだん16才の入門当時の顔になっていくのが微笑ましいですね。40代の頃の談志は、私はよく解らなかった。談志の落語が、じゃなく、なんで国会議員?なんでまくし立ててんの?何に怒ってるの?…という部分が。当時若かった自分には、変なオッサンに見えた。怒ってるのがカッコ悪くも滑稽にも見えた。でも自分が中年になって、なんとなく中年とはそういうものなんだと分かってきた(笑)クールな中年なんて信じちゃダメだな。そういうのは頭が軽いからクールなんだよ。ホットで滑稽なのが正しい中年像というものだな。













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